1999.2.27.ダマスカスの空港にて
 
 今、ちょうど正午だ。あーあ、まだまだ時間がある。暇だ暇だ〜。
朝ご飯も食べていないし、ラマダーン(断食月)につき合っているような気がする。シリアに入ってから、1日1食か2食だもんね。

 私の飛行機は21:15。は〜。

 やばい、スニッカーズを食べていたら、子供が見ていた。悪いことしちゃったかな〜。大人が食べていたら、やっぱり欲しくなっちゃうよね?!

 エジプトにみんな迎えに来てくれるかなぁ?う〜ん、どうでしょうねぇ。時間が時間だからなー。夜中になっちゃうもんね。しかし、ハエが多いなぁ、この空港。いちいち気にしててもしょうがないんだけど…。 
 




 うーん、やっと、もうすぐ14時になる。まだまだ7時間くらいある。荷物があるから、ボケーッとしているだけ。せめて、ラマダーンじゃなきゃ、レストランみたいなのが開いていたのに。
 このでっかい荷物を預けて、チョロチョロ歩き回ろうと思ったけど、荷物預かり所がないんだとさ。これじゃ、トイレにも行けないじゃん!あの汚いトイレの床じゃ、この荷物引きずれないよ〜。

 さっきまで他の席がいっぱい空いているのに私の前にだけ、ズラーっと人が座っていた。何なんだよ!見せ物じゃねーぞ!

…やっと、人が少なくなってきた。良かった。

 また、私の真ん前の席に男の子(?)が座っている。ここの国の人は年齢不詳だよな(←失礼)。やっぱり、日本人が珍しいんだろう。 




 空港では、見送りに来ている人、迎えに来ている人でごった返している。見送るときは、男の人も女の人も、両方の頬に軽くキスをして別れを惜しんでいる。女の人たちの中には、目に涙を浮かべている人も多い。でも、やっぱり迎えに来ている人のほうが多いなぁ。

 もう、友達はキプロスに着いたかも。
 それにしても、最初はあんなに1人でカイロに行くのがイヤだったのに、慣れてしまうとなんてことはない!友達には今までの旅で随分、世話になったけど(まじゃは、ほとんど初めての海外だったため、動揺して英語も全然しゃべれなかったのよ。単語すら忘れてた…)、この国では英語がほとんど通じないから、度胸だけあれば平気な気がする。今回の旅で3フライト目だから、最初、全然分からなかった飛行機の乗り方も分かるようになったし。
 




 今、困ってること。
 今はとにかく、このハエをどうにかしてほしい!
小さいんだけど、イライラするよ。なんか自分だけ、たかられているような気がするし。
あー、お腹も減ったー!!

 隣の男、向かいの男、どっか行ってくれ〜!
邪魔なんだよー、気が散るよー、あー、もう、うざったい!
人の顔をのぞきこむのは やめてくれ〜!あ〜、もう、こっちが移動しようかなぁ。ゲーッ。まだ15時だ。
 




 やっと、17時40分になった。ドアが開いているから、だんだん寒くなってきた。
さっき、ウォークマンを止めたとき、夕方のアザーン(礼拝の呼びかけ)が聞こえた。ダマスカス近くの岩山が向こうに見え、空が濃いピンク色になっている。美しすぎる夕焼けだ。空ってこんなに赤くなるんだ!
 カウンターのチェックインは2時間前って言ってたから、もうすぐ、荷物から解放される。わ〜い!だんだん空港に人がいなくなってきた。女の人がいないよーん。

 その斜め向かいの男の団体!あっちに行ってくれ!(私が行けばいいのか)
だんだん、夕焼けが濃くなってくる。本当にきれい!
 う〜、寒い。移動しようかな。




 やっと飛行機の中だ。21時半になろうとしている。
21時15分発なんだけどな、一応。乗る前のとろさを見ていて、絶対遅れると思っていたけど…。やっぱり、警備が厳重だからかな。財布の中まで見られるとは…。現金が12ドルしか入ってないから、調べた人もビックリ!(笑) 残りの所持金&トラベラーズチェックは、首に下げていた貴重品入れに入れてたんだけど、めんどくさいからそれまで見せなかった。

 それにしても、こっちの人は順番に並ぶということを知らないのだろうか。いちいち頭にきててもしょうがないんだけれど、むかついたときが何回かあった…。




 早く飛行機、飛んでよー!エジプトに着くのがどんどん遅くなるぅ。
そうそう、日本人なんて1人もいないと思っていたのに(もちろん、自分以外に)、1人若い男の人がいた。カイロに着いたら、どうするか聞いてきたけど、自分でもどうするか分かんないよ。

 も〜、おまえら早く席に座れよ!(怒) 出歩くなー!
友達と離れてから、話し相手がいないので全部紙にぶつけている。お腹すいたー!
昨日の昼から、クッキー2枚とスニッカーズ2つしか食べてないよ〜。お腹すいたー!

 まぁ、飛行機はきれいだったので、安心した。本当にエジプト航空ですか?
席は非常口の隣なので、1人用の席だった。気を使わなくてすむから、ラッキー!
放送が、なんて言ってるのか分からん。おっ、やっと飛びそうだ!!!





 無事にカイロにたどり着くことができた。何回もイライラすることがあったけど、まぁ、ちゃんと着いて良かった、良かった!

 空港からKさんのお宅に電話して、夜中の1時過ぎだというのにIさんが迎えに来てくれるらしい!でも、パスポートコントロールや荷物の所で考えられないような時間が過ぎてしまい(怒)、約束していた時間よりだいぶ遅れてしまった。おまけに、出口から左側の所にカフェテリアがあると聞いたのに、そんなもの全然ない。(ターミナルが違っていたらしい)

 しょうがないから、群がるタクシーの運ちゃんに聞いて、エジプト・エアーのカフェテリアの場所を教えてもらった。そこで、5分〜10分待って「もう電話したときからだいぶ遅いし、今日は会えないかも」と絶望していたところに、Iさんが現れた。本当にうれしかった!!!!!




 
その後、日本から一足早く来ている友達が泊まっているアミン・ホテルに送ってもらい、夜中の3時くらいにチェック・イン!久しぶりに2人の友達の顔を見たら、安心した。それに、いっぱい日本語が話せる!この2週間くらい、キプロスに行った友達としか日本語を話していなかったので、とても新鮮に感じた。

 その日は、2つのベッドをくっつけて3人で寝た。

 カイロは大都会だ…



【後日談 : Iさんの回想録】

 
なかなか、まじゃ達が現れないので、あわてた。
後から、エジプト航空がカフェテリアのない方のターミナルだと知った。
エジプト人に、「日本人はいなかったか?」と聞くと、

腰の高さより下に手を出し、
「こ〜んな ちっちゃいのが1人、いたぞ!」
という情報が!
(私、そんなにちっちゃくないのに。ブツブツ…↑ byまじゃ)

「おかしいな??2人のはずなのに」と思ったが、目撃情報を信じ(?)
もう一度カフェテリアの前に行くと、まじゃが1人でいた。
シリアから2人で来ると思っていたので、1人でいるとは思わなかった。




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